高畑がいた。


シマノです。



改札を抜けると、
そこには高畑がいました。










「やぁ、しまのくん」





高畑は、まじで「やぁ」とか言う。
「いぇあ」とかもときどき言うので、
多重人格なのかもしれない。
下手なことはできない‥‥。






「ベンチに座りながら傘をさすって、
   ふつうできないじゃない?
   座ってから雨がふりださないと
   ベンチが濡れてて座れないからさ。
   はじめての経験だよ!」





‥‥上機嫌である。
実は、彼の隣にも傘をさしながら
ベンチに座っている人はいた。
しかも、写ってはいないがその人は、
この状況でぶ厚めの本も読んでた。
しかし、下手なことは言えない。






「美容のためだけにランニングを
   している人って、みんな足遅いんだよ」





‥‥そんなことは言ってなかった。
これは僕が最近思ったことだった。
それに、そんなことはない。






「逆に、考えてみよう」





‥‥なにを?
一体、なにを逆に考えるのだろうか。
特になにも考えていなかったが
小さく「ぁー」とだけ言っておいた。






「そうやんな」





急に流暢な関西弁で喋り出した。
どうやらまた、別の人格が
出てきてしまったらしい‥‥。






「俺、高畑ちゃうで。」





‥‥まじかよ。
正直なところ、
「ちゃうで」と言ったのか、
「ちがうで」と言ってたのか
記憶に曖昧なのだが、
そんなことはどうでもいい。







「さいごまで読んでくれて、
   ありがとうな!」





ぜひ!!!
●8/5(日)シル第6回コント公演『日本』
14時開演/18時開演
 (30分前開場/上演時間90分)
前売当日1500円
チャラデ阿佐ヶ谷にて
ご予約は、
または、sillotsuyu@gmail.comか各関係者に、お名前と枚数とどちらの回かを明記の上ご連絡ください。
お取り置きお待ちしております!

(おわり)

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